8月29日(土)~9月7日(月)まで、「丸京庵市民ギャラリー」で
宮嶋康彦氏の「たい焼の魚拓展」が開催されています。
宮嶋氏は、1951年長崎県佐世保市生まれの写真家で、作家でもあり、
東京造形大学の講師もなさっている。
日本カメラ・アサヒカメラ月例審査員もなさっており、ご自身も
「紀の漁師黒潮に鰹を追う」「誰も行かない日本一の風景」「蛍を見に行く」
「この桜、見に行かん」「花行脚・66花選」など、数多く出版していらっしゃいます。
まず、「魚拓」は良く知っていますが、「たい焼」というのに驚きました。
きっかけは、もともと釣り好きで、よく釣りに出かけられるのだそうですが、
そのお供に、大の甘党の宮嶋氏は、いつもたい焼を携えて行かれていたのだそうです。
ある時、釣った魚の魚拓をとっていた所、食べ残しのたい焼くんが一匹、
袋の中から顔を出しており、目が合ってしまった!
その時、たい焼くんが「僕の魚拓もとって~♪」と言っているように見えたのだそうです。
そういえば、こいつだって姿は魚・・・
というので、始められたのだそうです☆
そして、全国のたい焼の魚拓をとって来られたのですが、
ただの「たい焼」ではないのです。
宮嶋氏が「天然物」と命名された、一枚ずつ焼くものを集められたのです。
一般的には、一度に同じ形の鯛が何枚も焼ける「型」で焼きます。
が、探してみると、一枚ずつ焼く昔ながらの「型」があるのだそうです。
それは鋳型職人さんが、その店の注文に応じて、一つ一つ手作りされた物で、
それぞれに、微妙に鯛の形が違うのだそうです!!
それに気付かれた事も大発見ですよね☆!
この鳥取県にも、4店もその「天然物」が見つかったのだそうです☆☆!
ひとつも見つからなかった地もあるそうですから、4つ!というのは凄い!!
今年で、たい焼誕生100年になるのだそうです。
日本にたい焼が誕生するのにもそれなりの「秘話」があったようです。
そんなことも知る事が出来る「たい焼の魚拓展」
是非、出かけてみて下さい。
そして、宮嶋氏の「遊び心」に触れてみて下さい♪
   
  
 
    
  
  
    8月22日 お昼を少し過ぎた頃でした。
ひとりの女性が「車はどこに置いたらいいでしょうか?!」
と、玄関で声を掛けられました。
丁度昼食を口にしていた私は、口の中のものを慌てて飲み込むべくモグモグさせながら、
「スミマセン・・・当店の駐車場は無いんですが、一番近い駐車場は宮岡歯科の横で、
あとは、「えるも~る」や高島屋の駐車場をご利用戴いているんですが・・・」と
モグモグしながら説明すると、
「愛知から来たので、この辺りの事がよく分からないのですが、探してみます~」と仰る!!
大変!! 遠方からの方に「えるも~る」などと言っても解かるはずがありません!!
一緒に表に出て、「宮岡歯科」の駐車場に入れて戴くようご案内しました☆
その時添えられた「鈴木昭男さんのご紹介で来ました~♪」という言葉に驚きながら・・・
「鈴木昭男さん」とは、春頃「アナラポス」という章でお話した、
以前「珈琲屋吹野」で古代の石笛の演奏をして下さった方です!!
京丹後にお住まいなのですが、全国各地、また諸外国へ演奏に行かれるので、
その鈴木さんのご紹介とは感激です☆!
車を置いて帰って来られると、男性とご一緒でした♪
迷った末に、一番奥のボックス席を選ばれ、「あ~涼しい~♪♪」と漏れ聞こえて来ました(笑い)
とても暑い日でしたから!!
それから男性は「セット」を、女性は「マンデリンとキャラメルバナナトースト」を
ご注文戴きました。質問したい事は沢山有りましたが、
まず、それを召し上がって戴いてからお話を伺おうと思い、急いで仕度!!
徐に「今回の最終目的地は どちらなんですか~?!」とお聞きすると
「これから足立美術館に行って、石見銀山まで行こうと思っています。
そこで、彼女は愛知に帰るんですが、僕は鹿児島まで、バイクに乗り換えて行きます!!」と
なんとこの旅、それぞれ別の日に、車とバイクで出発、昨日鳥取で合流し、
彼女の車でここまで来られたのだそうです☆
そういう「旅」の仕方も「有り」だな~!と教えられた気がしました。
山陰へ行くと言ったら、鈴木さんが是非「吹野」に寄るようにと
言って下さったのだそうです。嬉しいですね☆
実はお二人、この春結婚されたばかりの「新婚さん☆」でした。
そのお披露宴でも、鈴木さんの祝福の演奏があったようです♪♪」
彼女が愛知の美術館にお勤めで、鈴木さんとの出会いはそこでした。
鈴木さんは、よく愛知の三岸節子記念美術館でインスタレーションをなさっており、
私も幾度か招待状をいただいているのですが、残念ながらまだ伺った事がありません。
そのご縁で彼女も鈴木さんと親しくなられたようです。
やはり鈴木さんの暖かいお人柄に、だれもが惹かれるのでしょうね☆
この愛知県一宮市には、鈴木さんが「点音(おとだて)」と名付けられた、
町中で「音」を楽しむスポットがあるそうです。
「点音ガイドマップ」には、地面に白くプリントした「耳+足型」の鈴木さんの
マークの位置が記されています。
野外で楽しむ茶会のことを「野点」と言います。だから、町中で音を楽しむことを
「点音」と名付けられたのだそうです☆   面白いですよね☆♪
そのポイントを鈴木さんと一緒に辿るイベントもあったそうです☆
愉しそうですよね~♪  どんな「音」が聴けるのでしょうか?!
お二人は、もちろんこれが「新婚旅行」というわけではありませんが、
新婚旅行以来の、初めての旅になると仰っていました。
素敵な旅になるといいですね♪☆
そして、山陰を好きになって戴けたら、何より嬉しいです♪☆
気に入って戴き、リピーターとなって亦山陰へ足を運んで下さることを願っています☆
「美味しかったです☆」という、幸せなひとことを戴き、器を下げに行くと、
キャラメルバナナトーストのお皿のキヤラメルソースが、
きれいになくなっていました。
お皿に残ったソースをパンで絡め取り召し上がって戴いたのです☆☆
お店側としては、「一番嬉しい召し上がり方」です☆♪  有難うございました(笑顔)
そして、ご紹介下さった鈴木さん、素敵なお客様をご紹介戴き、有難うございました☆
秋にお会いできるのを愉しみにしていますよ、「アキニャン!」
 
   
  
 
    
  
  
    お盆休みで帰省したTちゃんが来てくれました☆
Tちゃんが初めて「珈琲屋吹野」に来たのは高校生の時でした。
卒業後、東京のコンピューター関係の会社に就職し、
帰省すると必ず顔を見せてくれます。
いつも気を遣って手土産も持って来てくれるのですが、
今年は「夏の子豚」という可愛いおまんじゅう♪ でした☆
いつも彼女なりにお土産選びには拘っているようです♪
今年はそれ以外にも携えて来たものがありました☆
バッグの中から遠慮がちにそっと差し出したのは、手作りのビーズアクセサリーでした♪
デザインや配色も一生懸命考えた彼女の手作りです!!
仕事の合間の良い気分転換になっているとのこと♪
「材料費になれば次の作品が作れるので、置かせてもらえませんか?!」
と消え入りそうな声で言います。
喜んでお手伝いしましょう☆♪ というわけで、彼女の可愛い作品が
「吹野」のカウンター中央の籠の中に並んでいます☆
気に入って戴けるものがありましたら、是非あなたの携帯に☆!!
Tちゃんの愉しみはそれだけではなく、もう一つ夢がありました。
小説を書いているのだそうです☆
将来の夢は「シナリオライター」になること♪だとか!!
そんな小説を書いている時に行き詰まった時にも、ビーズ作りが良い気分転換になるのだとか☆
最初に「吹野」に来た時は、まだ少女だった女の子が、
会う度に少しずつ乙女になり、ふとした横顔が大人びている事に驚かされます。
「強い夢は叶う!!」  私はそう信じています☆
いつかTちゃんが書いた小説が脚本となり、ドラマや映画になるといいね♪☆
愉しみにしていますよ~♪♪♪
帰り際、「絶対この店無くさないで下さいね!!  そんなの絶対嫌ですからね!!
友達や弟(高校三年生)にも、友達連れて来るように言っておきましたから!!」と・・・
心強い応援団長がまたひとり誕生したみたいです♪☆  
ありがとう☆  頑張るからね♪♪
また帰って来たら顔を見せてね♪
愉しみに待ってますよ♪
昨夜4時50頃目覚めて、窓から空を見ると、美しい下弦の月と星が
寄り添うように並んで輝いていました☆!
丁度満月の頃もそうでした。
まんまるいお月様のすぐ傍にちょこんと星がいました☆
まるで優しいお母さんに甘える幼子のように・・・
でも、「下弦の月と星」のほうが、神秘的でした☆☆
何か内緒の話をこっそりしているところを垣間見てしまったような・・・
いつかの「スマイリングムーン」を彷彿とさせていました。
今夜も見えるかもしれません☆
もし、その時間にお目覚めになる事がありましたら、是非、夜空を見上げてみて下さい☆
 
   
  
 
    
  
  
    先日、「雨宿り」でご紹介したご夫婦の奥様が珈琲豆を買いに来て下さいました。
あの雨宿りの日以降、珈琲が美味しかったからと、時々豆をご購入戴いているのです。
本当にあの突然の大雨には、感謝しなければなりません(笑い)
が、その日は、前日にお買い上げ戴いたばかり! という日、でした。
なので、私が「ん???」という表情を致しましたら、奥様は笑いながら、
「実は、少し前に東京にいる娘から珈琲豆が送られて来たんです。
お母さん、この珈琲美味しいから飲んでみて♪ と・・・
ところが、私にはあまり美味しく感じられず、やはり「吹野」さんの珈琲の方が、
ずっと美味しいと感じたのですが、折角送ってくれた娘には言えず、黙っていました。
そこで、お盆で里帰りした娘に、昨日買って帰った「吹野」さんの珈琲を飲ませましたら、
この珈琲美味しいね~☆と言いまして、これ頂戴♪と、昨日戴いた珈琲の残り全部を
東京へ持って帰ってしまったんです~☆
だから、また買いに来ました(笑い)」と、とても愉しそうに話して下さいました。
突然の豪雨がご縁の「嬉しいお話」でした☆♪
お盆の間は、いつもより少し早く閉店させて戴いています。
お墓に灯を燈しに行かせて貰うためです。
昨日は、6時半頃だったと思いますが、
夕日に染まった大山がくっきりと浮かび上がったように見え、
それはそれは美しく、まるで雲の中に浮かぶ「キリマンジャロ」のようでした☆
自然の成せる技は偉大です!!
もう何百回も何千回も見ている大山ですが、昨日のような色の大山を見たのは初めてでした。
その日の天気によって、その他様々な条件により、その姿は毎日変わります。
本当に、ため息が洩れるように美しい大山でした。
かつては修験道の修行の山だった大山です。
神々しく輝いて観えても不思議ではないような気がします。
この山に、私たちはどれ程守られていることでしょう☆
多くの災害から免れているのは、大山のお蔭です。
美味しい水が飲めるのも、大山のお蔭☆ です。
これ以上切り開くのはやめて、このまま大切にして欲しいと願っています。
 
   
  
 
    
  
  
    昭和56年(1981)8月10日 晴れ
朝から暑い一日の始まりでした。
そうです。この日「珈琲屋吹野」がここ米子の地に産声をあげたのでした。
堅実な公務員だった父は私が珈琲屋を始める事に不安を抱き反対していました。
その父を説得し、自宅を改装して店舗にすることをやっと承諾してもらい、
とうとう開店の日を迎えました。
父と母と三人で、慣れない彫刻刀を手に、指にタコを作りながら彫った看板も掛け、
準備万端でした。  と言いたいところですが・・・
アクシデントは必ず何かあるものです。
作り付けの長椅子 以外の椅子28脚が、開店時間になっても届かないのです!!
急遽、古巣「野村證券」に会議室のパイプ椅子をお借り出来ないかと願いし
快諾戴き、ビルの三階から降ろしてやっと軽トラで店の前まで運んで来たところへ、
まるで時を計ったかのように、発注していた椅子が届く!! 
そんなドタバタがありました(笑い)
また、慌ててパイプ椅子を返しに行く羽目になり、とんだ無駄骨でしたが、
それも今となっては懐かしい想い出です。
東京から駈け付けて下さった私の珈琲の師も汗だくになりながら
椅子運びを手伝って戴き、あれこれ細かい事も指示を出して貰い助けられました。
開店予定時間、11時を少し過ぎてしまいましたが、
次々とお客様がお出で下さり、新前店長と、その両親は、あたふたと動き回り、
お祝いに来て下さった人達の接待とで、あっという間の一日でした。
開店初日を、心配して応援に来て下さった東京の師のお蔭で無事終え、
その夜は両親と四人、駅前のお寿司屋さんで祝杯をあげました。
そして、まだ不安で一杯の両親に東京の師が、
「お父さん、お母さん、吹野さんなら大丈夫ですから・・・
彼女なら絶対大丈夫ですから、安心して、手伝って下さい(笑い)」と・・・。
その一言で、両親もやっと少し不安を払拭したようでした。
そして、その日から毎日毎日、懸命に働く私の姿を見て、漸く父も安心して、
私に全てを任せてくれるようになりました。
その開店の日に来て下さった方の中には、今も変わらずお出で戴いている方があります。
28年という長い月日の間に、沢山の方にお運び戴き、
珈琲屋吹野は今日まで、皆さんに支えられて来ました。
皆さんのお蔭で、この日を迎える事ができました。
開店当時はまだ角盤町は、米子の「中心地」でした。が、今は・・・
人の流れが全く変わってしまい、とても静かな街になってしまいました。
車社会になり、「駐車場が無い」というのも致命傷です。
それでも、わざわざ足を運んで下さるお客様がいて下さる。
これほど嬉しい事はありません。
今後も、初心を忘れず、体が続く限り、更に精進致します。
どうぞこれからも、「珈琲屋吹野」を宜しくお願いします。
 
       感謝状
  あなたは 雨の日も風の日も
  夏の暑さや 冬の寒さにも めげる事なく
  いつも 明るい笑顔と 美味しい珈琲を
  提供し続けて くれました
  お蔭で 学校や 会社での疲れや
  家事 育児の苦労を 吹き飛ばし
  元気を 分け与えて 戴きました
  二十年の 偉業を称え
  これを 表します
        
          平成十三年八月十日
     
         「珈琲屋吹野」ファン一同
8年前、松江から来てくれる寧子さんから、こんな素敵な「感謝状」を戴きました。
嬉しくて 嬉しくて 何度も読み返し、20年を振り返り、涙が出ました。
小さな「感謝状」ですが、その日から私の心の大きな支えとなり、
今も額に入れて飾り、時折眺め、励まされています。
寧子さん、ありがとう☆
これからも頑張ります♪☆♪
8月10日は、「珈琲屋吹野」の生まれた日  開店記念日でした☆!