トライアスロン

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梅雨明けの青空が広がった7月20日

鉄人レース国内発祥の歴史を持つ
「第34回全日本トライアスロン皆生大会」が行われた。

鳥取県西部6市町村を舞台に1033人の選手が出場し
スイム3キロ、バイク145キロ、ラン42.195キロの
総延長190.195キロの本当に鉄人レースです!!


よくこんな過酷なレースに挑む人がいるものだ・・・と
いつも感心していたのですが、そんな驚きの鉄人が
当店にも現れました!!

レースの翌日21日です。
知人が伴って入って来た女性は身長180センチくらいの
とても背の高いハーフのような顔立ちの美しい方でした。

知人の「彼女昨日トライアスロンに出たのよ!!」という紹介で
その事実を知りました。

ニコニコ元気に入って来られたのに驚いた私は
「昨日あの過酷なレースで、今日そんなに元気でいられるものですか?!」
と訊ねると「バイクの途中で残念ながらリタイアしたんです(笑)」と・・・

バイク残り30キロ・・・というところで足が攣り動けなくなったのだそうです。

バイクは上り下りのとても激しい山道のコースになっています。
30キロを残すとはいえ、115キロは走っているのです。

凄いことですよね!!

レースを終えた彼女の感想は
「バイクコースの景色がとても素晴らしかった」と
「ボランティアの方が素晴らしく優秀だった」ということでした。

大会には約4400人のボランティアが参加しているそうです。
応援も給水の仕方もとても素晴らしいと褒めて戴きました。
なんだかとても嬉しかったです。

そして名峰大山の景色も褒めて戴きこれも誇らしいことです。

昨日の疲れも見せず、彼女はもっと体を鍛えてまた来年リベンジしたい!!と・・・
この素晴らしい風景をまた観に来たいと言い残し東京へお帰りになりました。

大山の地ビールと吹野の珈琲も気に入って戴けたようです(*^^)v

トライアスロンが、とても身近に感じられた出来事でした。

 

 

「家族の物語」

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早いものです!!
もう7月になりました。
今年も後半に突入してしまったということです!!
時の流れがあまりに早すぎると感じているのは私だけでしょうか?!
意味もなく、焦っています(笑)


『手から、手へ』をブログで紹介したのが先月18日でした。
なんとその2日後、早速それを見たいとおいで下さった方がいらっしゃいました!!

他県からの初めてのお客様でした。
ショートカットがとてもキュートな素敵な女性でした。

いきなり「ブログを見たんですが、植田正治さんの本を見せて戴けますか?!」と

私の方があまりの反応の早さに度肝を抜かれてしまいました。

本を手渡すと彼女は奥のボックス席に座りました。
そして直ぐに「表紙を見ただけで涙が出そうです!!」と
こみ上げてくるものを抑えきれず、瞳を潤ませながら云いました。

その気持ちが解り過ぎるくらい解った私は思わず
「どうぞハンカチを用意して、ゆっくりご覧になって下さい」と云い残し
カウンターの中に戻り、仕事を続けていました。

すると彼女の啜り上げる音が聞こえてきました。
それは、ずっとずっと続きました。

暫くして、珈琲を飲み終えた彼女が本を持ってやって来た時、
彼女の瞳と鼻は真っ赤になっていました・・・

「どうもありがとうございました」と本を差し出す彼女に
「ごめんね、沢山泣かせてしまったみたいですね・・・」と詫びると
「いえ、沢山泣いて、スッキリしました」と彼女

きっと彼女には彼女の「家族の物語」があったのだと思います。
その、色んな想いが溢れ涙となって流れ出したのだと思いました。

県外にお住まいの方で、お子さんが医大に入院なさっている・・・
そんな話をされました。

何か難しいご病気ですか?!と尋ねたら「いえ、大丈夫です」と仰ったので
少しほっとしました。


先日山本純司氏からもお電話を戴き、
ブログを読んで下さったことを知り驚きました!!

そして11日金曜日の19時から「本の学校」で講演をなさると
お知らせを戴きました。

元 集英社の編集者 山本純司さんが
 写真家 植田正治を語る
   -懐かしいのに 新しい 植田芸術の「ほんとう」に迫るー
    
古事記に纏わる国譲りのお話などもなさるそうです。


私も拝聴しようと思っています。
興味のある方は是非お出かけ下さいませ!!

 

『手から、手へ』

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今、私の手元に一冊の本がある。

『手から、手へ』

  詩と写真でつづる、あなたにとっていちばん大切なもの

  -家族の物語


詩は 池井正樹さん 1953年香川県生まれ


写真は 植田正治さん 1913年生まれ(2000年没)


そしてこの世代の異なる二人を結び付け
企画構成したのは山本純司さん 


山本氏が珈琲屋吹野へおいで下さったのは五月も終わる頃でした。

レンタル自転車に乗っていらしたことは、その鍵を見て気付きました。

当然地元の方ではないことを察し、どちらから? と尋ねると
東京からこのところ頻繁に山陰へ足を運んでいると仰る。

他にお客様もいらっしゃらなかったので、お蔭でゆっくりお話が出来まして、
植田正治さんのふるさとへ通って来ているのだということが判明しました。

その日は植田正治さんという人が世界に誇れる素晴らしい『写真家』である
ということを私に教えて下さり、山本氏の熱い想いが充分伝わり、
気付けば私も植田ファンにさせられて(?)しまっていました(笑)

会話が弾み、あっという間に時は過ぎ、夕暮れ・・・

レンタル自転車でお帰りになったのですが、亦会える予感があり・・・

翌日その本『手から、手へ』を携え再びご来店下さったのです。

「ちょっと これ 見て戴けますか?!」と差し出されたその本を開くと
一頁ごとに植田正治さんの写真と何とも言えない詩の言葉のひとつひとつが
私の心に優しく暖かくじんわりじんわり広がっていきました。

その詩は13枚の写真とひとつになっていました。

この詩に惚れ込んだ山本氏が植田さんの数多くの写真の中から
それとぴったり逢う写真を探し出しそのふたつを並べてここに
一冊の本が出来上がったのです。

2009年の6月
谷川俊太郎さんの詩の朗読会 その中で出会った池井昌樹さんの詩に
ただならぬものを感じ、詩の調べと断片が体にまとわりついて離れなかった
と、山本さんはその時のことを語っていらっしゃいます。

これは絵本になる!! と感じ、絵は植田正治さんの家族の写真だ!!
と、同時に思われたそうです。

詩を縦糸に、写真を横糸に布を織るように本を作る・・・

生きている時代も生活の場所も、扱う芸術のジャンルも異なるが
時々視線が交わるふたり・・・

お二人の許可を得て2011年10月試作品が出来上がり・・・

そして完成したのは2012年10月

その詩との出会いから3年後・・・です。

この山本氏の想いが詰まった『手から、手へ』


ご来店の際、是非ご覧戴けたらと思います。


              

下見

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それは土曜の午後2時20分のこと・・・

一人の女性がとても嬉しそうに扉を開き登場されると
「2時半にお友達とここで待ち合わせをしているので
 少し待たせて戴いていいですか?!」とにこやかに・・・

「どうぞ どうぞ」とお返事すると彼女は
ウキウキと愉しそうに席を選び腰かけると
「棚のコーヒーカップを見せて戴いてもいいですか?!」
と仰り、棚に近づきご覧になっていました。

しかし、待ち合わせ時間を過ぎてもお友達はみえません。

落ち着かない彼女は外に出で彼女が来るであろう方向を
見つめ立ち尽くし、また時計を見たりとソワソワ・・・

そして携帯を手にその待ち人に「メール」

そして暫くすると「返信」が来て・・・
彼女は笑ながら私に歩み寄り

「私約束の日を間違えているみたいです」と大笑い!!

メールの返信は
「あら!!下見に行ってるの?!  じゃあ明日楽しみにしてます」

約束の日は明日だったみたいです・・・と彼女はお腹を抱えて笑うと
折角ですから珈琲一杯戴いて今日は帰ります(笑) と

珈琲を飲み終えると
「また明日、この時間に来ますので、宜しくお願いします(笑)」と
間違えたことをそれほど悔やむ様子もなく、むしろまた明日も
来れることを喜んでいらっしゃるようにお帰りになりました。

そして翌日、約束通り彼女はお友達と一緒におみえになりました。

そして歓談しながら昨日の事をお友達にカミングアウト・・・
「実は昨日、下見じゃなくて日にちを間違えて来ちゃったの!!(笑)」と・・・

するとお友達も「やっぱり?!」と・・・
メールの返信をした後、時間が約束の時間なのに気づき、
もしかしたら・・・と思っていたと・・・

彼女曰く「あんまり愉しみに思い過ぎてフライングした」と

それはお友達に会うことも勿論ですが、「吹野デブュー」が
とてもとても愉しみだったように感じられ、
吹野店主はとても嬉しかったのであります(^^)/

昨日、帰宅した彼女にご主人がひと言「早かったね!!」と
「うん、約束の日は明日だったみたいで、ひとりで飲んできたから」と
正直に話されたとのこと。

なので「約束の日」はゆっくりと語らい吹野を満喫して戴けたようでした。

お二人の「緩いキャラ」がとても和める愉しい出来事でありました(笑)

 

5月の出会い

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早いもので、もう5月も終わろうとしています。

5月は出会い満載の月でした。

その一つが「カタクリの花」との出会い・・・

広島県との県境に近い島根県の「船通山」は
5月になると山頂にカタクリの花が群生することで有名です。

その素晴らしさを自慢するお客様に刺激され登山決行!!

着替えと雨具の用意だけして来るように云われ、
その通りに軽装で出かけてみると・・・

誘ってくれた御夫婦も同行する若者もしっかり山登りの服装で
そこに加わる私は異邦人?!

行き交う人々も皆さん全身山の装備で自分が恥ずかしくなりました(^^)

それでもめげずにお借りしたストックで山頂めざし登ること1時間半・・・

よく晴れた日の光を浴び、そこここに咲く山野草に和みながら森林浴で、
その行程はちっとも苦になりませんでした。

そして1140メートルの山頂には、沢山の薄紫色のカタクリの花が
ようこそ~と両手を広げて出迎えてくれて、疲れも吹っ飛びました(^^)


「カタクリ」を繙くと
  雪解けの林に咲く高貴な花。
  雪国などでは群生が見られる。
  生長して花をつけるようになるまでに何年もかかる。
  名前の由来は、の万葉時代の「かたかご」という呼び名にある
  といわれるが、意味は不明。
  昔は茎から片栗粉がつくられた。

とあります。

今のように群生するまでには長い年月がかかったことを知ると
改めてその花たちが愛おしくなります。

同行の皆さんのお蔭で、頂上で食べたおにぎりと
お湯を沸かして作ってくれたカップ麺の美味しかったこと(^^)v

更に緋毛氈を敷き厳かに始まった野点には感動!!

青空のもと、山頂で戴くお抹茶はまた格別でした!!

下山は早く、Ⅰ時間で戻り、麓の温泉で汗を流し
充実した1日を過ごさせて貰いました(^^)v


もう一つの出会いは「古代出雲博物館」の
特別展 滋賀県立琵琶湖文化館が守り伝える美
  「近江巡礼 祈りの至宝展」

近江まではなかなか行けないので、出雲にいらしているのならばと
勇んで出かけた甲斐がありました。

東南時の「地蔵菩薩立像」(重要文化財)に魅了されてしまいました。

写真で見るよりずっと美しいお顔に、暫し佇み見惚れていました。

お客様との新たな出会いもありましたが、
それはまた次回に・・・

暑さが厳しくなりました。
皆さんどうぞお元気で、6月をお迎えください。