アシュリー

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「今日営業していらっしゃいますか~?!」

開店と同時に、そんな電話が入りました。
「はい~営業しております~!!」と元気にお応えすると
「それでは、これから行かせて戴きます!!
場所は以前のままですよね~?!」という質問にも
「はい~変わっていませんよ~」とお返事する。

それから30分くらい経った頃でしょうか?!
5人連れのお客様は、広島から!!とのことでした。
「以前にも伺ったのですが、とても素敵なお店で
気に入っていたので、また今回もおじゃましました!!」と
何よりも嬉しい言葉を戴きました(感激)

大型連休が始まると、毎年このように、少し遠くからの
お客様がお出で下さるので、こちらも愉しみにお待ちしています。
故郷を離れている人たちが帰省して、懐かしく訪ねて下さるのもこの季節です!!
そんな皆さんを昔と少しも変わらない「吹野」で
お迎えするのが、私の役目だと思っています!!

そんな一日を終えた昨夜、新聞のテレビ欄に、アシュリーの名を見つけ、
慌ててチャンネルを合わせました。

アシュリーのことを知ったのは、もう5年くらい前になると思います。
やはり、そのテレビ番組でした。

「プロジェリア」という遺伝子の病気を知ったのも、その時でした。
精神は、1年に1歳年をとるけれど、肉体は10歳年をとるというその病。
たしかに、その当時12歳くらいだった少女アシュリーは、
とても12歳の子供には見えず、宇宙人のようでした。
でも、心はとても純粋で、自分が背負ったその人生に
不平や不満を言わず、とても前向きに生きている姿が
あまりに健気で、涙が止まらなくなり、
この子の生き方を応援しよう!!と思ったのでした。

それから毎年、アシュリーの「その後」が報じられるたびに
「ああ~まだ、元気に『生きている』」という確認をしていました。
一時、アシュリーのお母さんが手記を出したりした時は、
あまり好ましくないことに思え、少し心が痛みましたが、
同じ病しを持つボーイフレンドができた時の、
アシュリーの幸せそうな顔は忘れられません。
その男の子も、残念な事に
「人生は長さじゃない、 どう生きるかなんだ・・・」
と言い残し、この世を去りました。

そしてアシュリーも、愉しみにしていた高校の卒業式を
迎えること叶わず、2009年4月21日
18歳を迎える一ヶ月前に、大好きなお母さんの腕に抱かれ、
静かに逝ってしまったそうです。

今一番しあわせだと思う事は?という質問には
笑顔で「生まれて来たこと・・・」とこたえ、
「人生は不満を云うほど悪いものじゃないから・・・」
と云い、卒業式に着るはずだったドレスを身にまとい、
天国に旅立っていったアシュリーの冥福を心から祈ります。

17歳11ヶ月の生存は、プロジュリアの世界最長寿記録だったそうです。

生きたくても生きれない人たちがいる、ということ、
健康であるということのしあわせを、改めて深く感じています。