想い出のケーキ

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1週間ほど前の午後、一人の女性が入って来た。
白いロングスカートがよく似合う背の高い美しい娘。

オーダーを伺いに行くと、アイス珈琲と、
トーストと・・・チーズケーキ

その日は運悪くチーズケーキが完売しており
「ごめんなさい!」と謝ると、彼女は
「ええ~っ! 私今日大阪から来たんですけど!」
と大声を出して落胆の様子。

私はただただごめんなさいと言うことしか出来なかった。

トーストを焼きながらアイス珈琲の準備をしていたら
思い出した!
時々ケーキのカットの仕方を失敗することがあり
最後の1つが小さくなってしまい商品にならなくなる。
そんなひと切れが残っていることを思い出したのです!

大阪から来てくれた娘に楽しみにしていたケーキを
食べて貰いたい❗と、小さなチーズケーキを
お皿にちょこんとのせて
「これ、失敗して小さくなったものなんだけど
よかったら食べてください」ってお持ちした。

いいんですか~❗と、とても喜んでくれた。

お帰りの時、わざわざ大阪から来てくれたのは⁉
気になって問いかけてみた。

すると
その昔、大好きな彼に逢うために大阪から
バイクを飛ばし、米子へ通って来てたんです。
待ち合わせは珈琲屋吹野のあの席でした。

今日は何年ぶりに、その想い出の場所に
想い出のケーキを食べに来たんです!

想い出の中に浸ることが出来て幸せでした。

そう彼女は大切な想い出を語ってぐれた。

今、彼女は別のひとと結婚し二児の母に。

今日は珍しく子供が二人とも朝から出かけ、
夜まで自由な時間が出来たので、
そうだ!米子に行こう!!!と車を飛ばし
吹野に来てくれたのだ❗

とても幸せな時間を過ごさせて戴きました。
これから大阪へ帰ります。
ちょうど子供たちが帰って来る頃にたどり着けると思います(笑)

小さかったけどチーズケーキ食べてもらえて良かった❗