ひとり旅

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久々に旅のお客様がお立寄り下さいました。
60歳代の男性でしたが、ガイドブックに誘われて、
ではなく、偶々通り掛りに目に止まり、
扉を押して下さったようでした。

カウンターに腰を降ろしながら
「いい店を見つけました~!! 
今東京にもこんな店はほとんどありませんよ
米子にこんないいお店があるなんて嬉しいですね~」
と仰り、美味しそうに珈琲を召し上がりました。

お住まいは茨城だそうです。
退職後、ひとりほっちになってしまったので、
思いっきり好きだった旅をしてやろうと思い、
趣味のカメラを片手にあちらこちらを歩いています。
と、一気に語られたのですが、
「ひとりぼっち」という箇所が気になりました・・・

今回の旅の始まりは岡山県の吉備だったそうです。
そこに以前から行ってみたいお寺があり、
その風景をカメラに収めたら、
まだ足を踏み入れた事の無い
鳥取、島根へ回ってみようと思い立ち、
まず島根で、出雲大社などの神社仏閣をめぐり
飽きる事無く愉しい3日間を過ごされたそうです。
そしてその日から3日間米子に宿をとられたとの事。

本当に男ひとりの気まま旅・・・で
羨ましくなりました(^^)

初めての鳥取では
「大山」をとても気に入って下さったようでした。
翌日はお天気次第で、コースを変えると仰っていましたが
さて、どんなコースを辿られたのか・・・

旅慣れた方のようでしたから、各地至る所を御存知だと思うのですが、
そんな方が鳥取も島根も褒めてくださり、気に入って下さったのが
とても嬉しかったですね~(^^)

この後富山へ向かう・・・
と仰ってそのことを何度も口にされたのですが、
それには何年越しの想いがあってのことのようでした・・・
それは八尾の「越中おわら」が目的でした(^^)

なんと!!私も憧れるとても趣のある八尾の「風の盆」
毎年多くの観光客がこの時だけ全国から集まり、
静かな八尾の人口が何十倍にも膨らむという祭りです。

その男性も以前いらした時、その音色に魅了され
必ずもう一度訪れたいと思っていらしたのだそうです。
それは夜の通りを深く笠を被った女人が
情緒豊かな音に合わせ踊り歩く幻想的なものです。
その風景は小説や歌にもなっており、
私もずっと憧れているのです。
いつか行ってみたいと・・・・・


もしかしたら、その想い出の中には「奥様」も
いらしたのではないか・・・
そんなことが想われてなりません。

「高校を卒業してから定年まで
 ず~っと一生懸命働きましたから・・・」
と、汗を拭うその額には40余年の
苦労を思わせる皺が刻まれていました。

山陰の想い出も胸に、八尾の「風の盆」を
もう一度心に刻んで、また新たな想い出の
一頁にして戴けたらと・・・

そしてその想い出の片隅に
米子の小さな珈琲屋も記して戴けたなら
この上なき幸せです。

どうぞこれからも素敵な旅を・・・
そしてすばらしい人生を・・・

二十四節気では「処暑」も過ぎました。
少しずつ涼しくなることを願いつつ・・・