「ネコヤナギ」のお話

 

 

昨日の閉店前最後のお客様は・・・・・


「こんにちわ~!」っと元気に入って来たコーチャン でした。


まだベビーカーに乗って「バブバブ~」と言っていたコーチャンが、今はもう4歳です!!


今日は、お母さんとぬいぐるみ人形劇「天のたまご」を観て来た帰りだということでした。


「どんなお話か教えてあげようか~」とコーチャンが笑顔で言います。


「うん、教えて~」と私が言うと、「えっとね~え~とね~」と一生懸命に言葉を探します。


私は、辛抱強く待ちます。

子供が話をしようとする気持ちを大切にしたいからです。


おとなになってから、大切な事は、お勉強がデキる、ということではなく、人とコミュニケーションがとれることと、人の痛みがわかる優しい心をもっていることだと、私は思っています。


だから、珈琲屋吹野に来る子供たちの話は、どんな話でも、耳を傾けることにしています。


「あのね~アメンボウがねぇ~・・・・・」とようやく話が始まります。


するとお母さんが「アメンボウじゃなくて、アコヤ貝でしょ~」と。
そこから、たまごが生まれて、サメやクジラをやっつけて、戦う!のだと、コーチャンは、必死に話してくれます。と、また「ネコヤナギがね~」と新しい名前が出てきます。


「???ネコヤナギ~?? アコヤ貝じゃなかったっけ~!!」と私が言うと、「あっ、そうそう、アコヤ貝がねぇ~」と笑いながら続きが始まります。


アコヤガイとネコヤナギ!!言われてみれば、よく似てますよね~!!


可笑しくて噴き出してしまいました。でもコーチャンは愉しかった人形劇のことを伝えたくて一生懸命なのです。


本当に可愛いんです!!


そして、話の途中、急に「お母さん、抱っこして!!」とお母さんの膝にちょこんと座ります。


それも、ほんの1分足らずです。


もうそれで満足して、お話に夢中になります。


それには、訳がありました。


普段は、今年生まれた弟に、その膝を奪われているのだそうです。


だから、今がチャンス!!と気付き、ちょっとだけ甘えてみたのです。


4歳だって、まだお母さんの膝は恋しいのです!!


男の子なのに、この子はホントおしゃべりで~!!とお母さんは困った顔をしましたが、私は、男の子だろうと、女の子だろうと、誰とでもお話できるということは素晴らしい事だから、そんなこと言わないで、お話聴いてあげてね!!と、お母さんにお願いしました。


この次は、ゴレンジャーの靴を見せてくれるのだそうです。


愉しみですね~!!


孫の成長を見守るおばあちゃんの気分!!でした。